前回は Cloud9 の導入方法を見てきました。
今回は Cloud9 IDE による Java 開発について見ていきましょう。
Cloud9 IDE の言語サポートは、今のところ PHP, Ruby, Python, JavaScript(Node), Go が手厚くなっています。 Java 向けサポートはまだまだですが、使えないことはありません。
ワークスペースの作成
ワークスペースのテンプレートは用意されていないので、空のテンプレートを選択します。
ワークスペースが作成されました。
JDK のインストール
現時点では、java 7 のランタイムはデフォルトでインストール済みですが、JDKは入っていないためインストールする必要があります。今回は JDK8 を入れてみます。
事前確認として、ディストリビューションを確認します。
下部のターミナルにて
$ cat /etc/lsb-release DISTRIB_ID=Ubuntu DISTRIB_RELEASE=14.04 DISTRIB_CODENAME=trusty DISTRIB_DESCRIPTION="Ubuntu 14.04.3 LTS"
Ubuntu 14.04.3 LTS となっていますね。
Ubuntu 14.04.3 LTSの場合は JDK8 をインストールするためにリポジトリを追加してから apt-get install
します。
$ sudo add-apt-repository ppa:openjdk-r/ppa $ sudo apt-get update $ sudo apt-get install openjdk-8-jdk
JDK の設定
インストールできたら利用するVMの設定を行います。
$ sudo update-alternatives --config java
以下のように表示されます。
There are 2 choices for the alternative java (providing /usr/bin/java). Selection Path Priority Status ------------------------------------------------------------ * 0 /usr/lib/jvm/java-7-openjdk-amd64/jre/bin/java 1071 auto mode 1 /usr/lib/jvm/java-7-openjdk-amd64/jre/bin/java 1071 manual mode 2 /usr/lib/jvm/java-8-openjdk-amd64/jre/bin/java 1069 manual mode Press enter to keep the current choice[*], or type selection number:
2 番を選択してJava8を有効にします。
コンパイラは先程入れた JDK8 だけなので変更の必要はないと思いますが、必要であれば以下で設定します。
$ sudo update-alternatives --config javac
バージョンを確認しておきましょう。
$ java -version openjdk version "1.8.0_91" OpenJDK Runtime Environment (build 1.8.0_91-8u91-b14-0ubuntu4~14.04-b14) OpenJDK 64-Bit Server VM (build 25.91-b14, mixed mode) $ javac -version javac 1.8.0_91
Hello World
左端のワークスペースを右クリックするとコンテキストメニューが表示されます。src
フォルダと Main
クラスを作成します。
「Run」-「Runwith」-「Java(workspace)」と選択します。
Runner タブが表示され、「Hello World!」が出力されます。
Gradle の導入
デフォルトのビルドだけだとしんどいので Gradleを入れます。
wget
して展開。
$ cd ~ $ wget https://services.gradle.org/distributions/gradle-2.14-bin.zip $ unzip gradle-2.14-bin.zip $ rm -f gradle-2.14-bin.zip
パスを通します。
$ echo 'GRADLE_HOME=~/gradle-2.14' >> ~/.profile $ echo 'PATH=$GRADLE_HOME/bin:$PATH' >> ~/.profile $ source ~/.profile
Gradle の init タスクでプロジェクト作成します。
$ cd workspace $ gradle init --type java-library
雛形ファイルが出来てますね。
テストを実行してみましょう。
$ ./gradlew clean test
成功です。
まとめ
Cloud9 で Java 開発環境を作成してみました。普通の Ubuntu で作業するのと同じなので、特に難しいことはありません。
IDE 上の作業は、ある程度の補完や定義へのジャンプなどは機能するため、ちょっとした用途には使えますが、本格的な開発にはまだまだといった感じです。
次回は、Java サポートがより手厚い Eclipse Che が使える Codenvy を簡単に紹介したいと思います。