アイコン ファイル icns / ico の作り方


はじめに

ドローツールではなく、単画像ファイルから Windows 向けの ico ファイル、mac 向けの icns ファイルの作成手順です。


TL; DR

png2icons を使えば簡単。

プロジェクトのリリースページからプラットフォーム向けの実行ファイルをダウンロード。

github.com

解凍して実行権限付与。

$ chmod 755 png2icons


アイコンの元画像を準備する。

1024×1024 の RGBA 24 bit の PNG が理想だが、他の形式でも可(ICO ファイルのみの場合は 256×256 で十分)。

mac 向けのアイコン画像は、画像サイズの80%の大きさで作成し、残り20%の領域を透明なマージンとして確保すると良い。

キャンバスサイズが 256x256 の場合、中央の画像は 205x205 の領域内に収め、1024x1024 の場合は 819x819 の領域内に収める といった感じ。

windows 向けの場合は100%のサイズで作成すると良い。

256x256 の 100%画像ファイル 256x256.png は、(Macの場合)sips を使えば余白を設定できる。

$ sips -p 307 307 256x256.png -o 307x307.png
$ sips -Z 256 307x307.png -o 256x256p.png


入力元画像が source.png 出力ファイル名を out とすると以下のようにアイコンファイルを生成できる。

$ ./png2icons mac-source.png out -icns
$ ./png2icons win-source.png out -ico

プラットフォーム毎に適したアイコンサイズを含む icns(OS X 向け) , ico(Windows向け) が生成される。

実行時にセキュリティエラーが出る場合は以下参照。


png2icons 実行時のセキュリティ設定

OS X の場合は「開発元を検証できないため開けません」となるので、一旦「キャンセル」。 「システム環境設定」「セキュリティとプライバシー」から「このまま許可」を選択。

再度コマンドを実行する。


png2icons のオプション

出力フォーマットには以下を指定可能

オプション 説明
-icns Apple ICNS formatを生成
-ico BMP 版の Microsoft ICO format を生成
-icop PNG 版の Microsoft ICO format を生成
-icowe (BMPとPNG混合) Microsoft ICO format を生成
-all ICNS と ICO(BMP) を生成
-allp ICNS と ICO(PNG) を生成
-allwe ICNS と ICO(BMP/PNG) を生成

Windows 実行可能ファイルに埋め込むための ICO ファイルを作成する場合は BMP と PNG 混合を選択する。古いプラットフォームとの互換性を確保する場合は BMP 形式を選択する。

その他、画像サイズ変更時の補間アルゴリズムも指定できるが、特に意識する必要はない。

-i オプションで処理メッセージ出力。


icns ファイル

Apple Icon Image format。

png2icons を使わない場合は、以下で作成することもできる。

画像ファイルの準備

ファイル名 サイズ DPI
icon_512x512@2x.png 1024x1024 144
icon_512x512.png 512x512 72
icon_256x256@2x.png 512x512 144
icon_256x256.png 256x256 72
icon_128x128@2x.png 256x256 144
icon_128x128.png 128x128 72
icon_32x32@2x.png 64x64 144
icon_32x32.png 32x32 72
icon_16x16@2x.png 32x32 144
icon_16x16.png 16x16 72

@2x は Retina 用。ただし DPI を厳密に上記に従う必要もない。全て 72 DPI でも可。sRGB が推奨されている。

上記画像を app.iconset というディレクトリを作成して格納( app は任意名で可)。

iconutil コマンドでディレクトリごと icns に変換。

$ iconutil -c icns app.iconset


ico ファイル

Windowsにおける1つ以上の画像が格納されたアイコン画像ファイルフォーマット。

サイズ要件としては以下のガイドラインがあるにはある。

  • アプリケーション アイコンとコントロール パネル項目: 完全なセットには、16 x 16、32x32、48 x 48、256 x 256 (コードは 32 ~ 256 の範囲) が含まれます。 .ico ファイル形式が必要です。 クラシック モードの場合、フル セットは 16 x 16、24 x 24、32 x 32、48 x 48、64 x 64 です。
  • リスト 項目アイコンのオプション: ファイルの種類 (たとえば、.doc) のライブ サムネイルまたはファイル アイコンを使用します。フル セット。
  • ツール バー アイコン: 16 x 16、24 x 24、32 x 32。 ツール バー アイコンは、32 x 32 サイズであっても、3D ではなく常にフラットであることに注意してください。
  • ダイアログとウィザードのアイコン: 32 x 32 および 48 x 48。
  • オーバーレイ: コア シェル コード (ショートカットなど) 10x10 (16x16 の場合)、16x16 (32x32 の場合)、24x24 (48x48 の場合)、128x128 (256 x 256 の場合)。 これらの一部は若干小さくなりますが、形状や光学バランスに応じて、このサイズに近い点に注意してください。
  • サイド リンク バー領域: アイコンは Alt + Tab 動的オーバーレイの 48 x 48 から縮小されますが、より鮮明なバージョンの場合は、.ico ファイルに 40x40 を追加します。
  • バルーン アイコン: 32 x 32 および 40 x 40。
  • その他のサイズ: これらは、他のファイル (注釈、ツールバー ストリップ、オーバーレイ、高 dpi、特殊ケースなど) を作成するためのリソースとして役立ちます。128x128、96x96、64x64、40x40、24x24、22x22、14x14、10x10、8x8 などです。 その領域のコードに応じて、.ico、.png、.bmp、またはその他のファイル形式を使用できます。

png2icons は、サイズが 16、24、32、48、64、72、96、128、256 の ICO ファイルを作成する。-icowe オプションを指定すると 64x64 より小さいアイコンが BMP形式で出力され、残りは PNG 形式で出力される。